6 posts categorized "書籍・雑誌"

01/20/2008

ふしぎな図書館 (講談社文庫)

初期の短編『図書館奇譚」の絵本版?、かな。

オリジナルを読んだのはもう20年も前のこと。
20年も経ったなんて全く今まで自覚していなかったんだけど、
やっぱり今日になって20年、という時の流れを実感する。

だって。
怖い話、だと感じたもの。心底、怖いって。
ハタチの頃の僕は、不思議な話、童話、寓話、ファンタジー、、、みたいだと感じて、
ちっとも怖いなんて思わなかったもの。

今は、とてつもなく、怖い。
生き抜いていると、
いつ、
図書館の奥によくわからない年寄りに引っ張り込まれるか分からないって、
実感で以って怖さが想像できるから。


けど、年寄りに館の奥に引っ張り込まれて、
それからいくばくかの時間の猶予があるだけ良いよな。
こんち、
若造はいきなり刺したり頭を砕きにくるから、さ。


人生には本当に予想も付かない落とし穴がいたる処に在る。
そう思えるのが僕の人生の40年の重みと価値だ。

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11/27/2005

「お還り、耕平」。

耕平が、還って来た。

ボクの憧れのアニキだった、相沢耕平が還って来た。
鮮烈に、耕平らしく。

帰還の地がL.A.だと言うのも納得。
ただただ、日常が不満なだけで、特に意味も無く憧れていた亜米利加、L.A.
彼のルーツ、祖父が住むL.A.
そしてその地は、彼を決定的に失わさせてしまった地でも、ある。

彼の祖父の急な訃報により、その因縁の地に向かう耕平。
日本を飛び立つ前に、縁のあった人たちを訪ねる。
その道程において、襲う眩暈・酔い・焦燥。
何度倒れようとも、耕平はその地に向かい、自分の脚で立つ。
そして卒倒。

目覚めたのは病院のベッド。
そこを抜け出し、ハリウッドのダウン・タウンのバーで精進落しをする耕平。
そこでの言われの無い暴力。
耕平に向けられる銃口。
かつて、その憧れの地であった亜米利加に、
銃口を向けられて貫かれた、耕平の特別で大切な二人。
耕平が目前の銃口に対峙した時に、その特別で大切な二人の面影が、過ぎる。

その瞬間。
耕平の脚は、銃を握った亜米利加の手元を蹴り上げていた。

お還り、耕平。
貴方らしい、爽快な帰還でした。


。。。って。ところで。
耕平も再生しちゃって、親子2代の人間関係が入り混じってるんですが。
収拾が付くんでしょうか??? >たがみさん


軽井沢シンドロームSPROUT episode5
 ヤングチャンピオンコミックス たがみ よしひさ (著)

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09/28/2005

東京の不思議な話。

村上春樹さんの新刊「東京奇譚集」を昨日より、通勤の往復に読んでいる。
短編五つのうち、既に半分を読了。
早く全部を読みたい欲求と、読み終えるのがもったいない気持が交錯している。
これは幸せなことなのだろう。

それにしても。

東京、って不思議な話が沢山ありそうで溢れている感じがする。
もちろん、大阪で暮らす日常にも、気が付かない偶然が廻っていることは理解しているのだけれど。

東京には「魔都」という言葉を、極私的にはあてはめているからなのだろう。
少なくとも、六甲山山頂には魔は居ないと思う。
けれど霊は居る、かも知れない。

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04/24/2005

奇跡の木曜日「ダービジョッキー:20」。

 『永遠の一瞬をつかむ』
 『心が折れる』
 『人間の心と身体は、今、
  その人間が見えている方向に(自ずと)向かってゆく』

日本ダービーに臨む、主人公・上杉圭は自身が騎手を続ける意味を見失いそうになっていた。
先輩騎手の財津が見せた騎乗。
観客の思いを自らの力に昇華し、一番人気の圭を横にどかせてゴール板を駆け抜ける。
その騎乗を目の当たりにした圭は、プロフェッショナルである自覚も無いままに、
今日まで来てしまったことに愕然となる。

 『観客のいない競馬は、あまりにも寂しい。
  何かが、いや、何もかも欠落している』
 『失敗は、失敗を考えてもいない愚かな者と、
  失敗を恐れている臆病者のもとに起こる』
 『失敗、すなわち事故を避け、なおかつ勝利を得るには、
  「誰よりも失敗の寸前まで迫り、かつ、
  決して踏み越えてしまわない」力が要るのだ』


競馬に限らず、僕らの日常でも、
周りに誰もいない生活は、あまりにも寂しく、何もかも欠落していると思う。
人はお互いに及ぼし合うことによって、生きる力を強くすることができるのだと思う。
そして、ものごとを創る人は、
その人々の想いを同じ方向に集めて自らの創造力に消化し昇華できる人なのだと思う。
また逆に、周りの人から及ぼされた力によって、人は生きる力を奪われてしまうこともある。


 『誰かを笑顔にできん人間は得てして、
  人から笑顔を奪ってゆく。
  そういう人間は生きているとは言えんな。
  死んでいない分、死んだ人間よりも迷惑なもんだな』


どんな世界に生きていたって、
周りの人から分けてもらったこの力を笑顔で返したいね。
だって、
僕が独りで出来ることなんて高が知れているのだもの。

共に頑張ろうぜ、圭。
ダービーまでのあと1週間と1日の圭に、そう声を掛けたくなった。


武 豊/一色登希彦: ダービージョッキー 20

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04/23/2005

「回転木馬のデッド・ヒート」。

生き抜いている中で、
戸惑う時、
不安になる時、
疲れて進むのを止めたくなる時がある。
そんな時に僕は必ずこの本を開く。


僕らはどこにも行かないし行けない。
誰も追い抜かないし追い抜けない。
天にも上がらないし地の底にも下がらない。
けれども、
前に進まなければならないし、前に進みたい。
例え、
同心円上の異なるコースをぐるぐると回っているだけだとしても。


圧倒的な無力感を受け容れる。
そうすること湧いてくる生き抜くための「勇気」を、
僕は信頼し信用している。

そのことを僕に示してくれたこの本。
だから、
僕は自分を奮い立たせたい時に書棚からこの本を取り出すのだ。


村上 春樹: 回転木馬のデッド・ヒート

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02/13/2005

謝辞。

一色登希彦さん。ありがとう。

第22巻を読んではじめて感じました。
毛穴が開く感覚を。


ダービージョッキー(22) ヤングサンデーコミックス
武 豊 (原案), 一色 登希彦 (作画) (2005/02/04) 小学館

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